誇大妄想的経済システム

経済のことを考えます。例えば農業を考えてみるに、農家、農協、小売、商店、消費者となります。これは流通経路を考えれば昔からある理想的なものと思います。問屋に当たる農協が農家から生産物を一括して買い取り、農家はとりあえず作ればお金になる仕組みで喜ばしい事ではありました。国の政策で、ある意味選挙のため、農家保護の目的もあったものと思います。しかし国際化が進むにつれ過度の保護は非難され、そうも出来なくなり、生産物の買い取り制度が崩壊すると農協の独占化が薄れ、農家自身、直接仕入れの商店自身が直接消費者に売るようになります。問屋の独占化はその分野の統制に役立ち、管理する方からすれば簡易な制御部門です。農協を通さずお米を売ったら昔は叩かれたものでしたが、今では努力している生産者ほど直接消費者に販売しているようです。こういう流通ルート上の手数料を減らそうとしたのが、ダイエーの元社長だったと思います。生産物を一括して買い取り、問屋小売の手数料分を値引きに結び付けたものと思います。これも最初叩かれました。今ではダイエーの看板は有りませんが、その影響は今でもあると思います。現在は店側が直接生産者に生産物製品品質を依頼して、買い取りを行っているようです。流通経路の短縮にはコンピューターが手軽に使えるようになったことも大きく、消費者であったものが、希少価値のあるものを自身で販売する道も作りました。生産者と消費者を直接結びつけ価格を抑え、良い品質物を手に入れられるようになったと思います。しかし全てが良い方向に向かうわけはなく、農家にとっては収入の不安定性が増し、生産と同時に販売も手がけなくては高い収入は望めなくなっていると思います。地域ブランド化を進めるためには各農家の協力が必要で、むしろ農家に密着した特化した農協が必要になってきていると思います。このシステムは農家だけではなく色々な分野に応用されています。工業では鉄鉱石の採掘、製鉄加工、加工物の組立、販売など。流通経路の短縮によって随分価格が抑えられるようになりましたが、その分一人二役の分も増えたように思います。ところでこのシステムを誇大妄想的に世界規模で考えてみます。第一次生産者です。先進国の大規模生産者はおいといて、発展途上国では安い賃金で生産します。問屋よろしく先進国が買いあさり労働に見合う対価が支払われているか疑問です。第二次生産では原材料を加工して生産します。日本はこの分野が輸出の大きな部分だと思います。第三次産業ではお金の流れが上手くいくようにする部門だと思います。この中で一番儲かるのはやはり第三次産業です。各部門が均等に儲かるのではなく最後のものが一番儲かります。それを先進国は狙って経済システムを作っていると思います。江戸時代に農家は生かさず殺さず、と言うコトバがあったと思いますが、アダムスミス以来の経済システムは生産者、加工者、管理者の観念があるのではないかと思います。発展途上国はいつまでもその地位を返上できず、第二次、第三次産業を伺おうとでもすれば、戦争の火種がくすぶり始める様な気がします。貧困問題を抱える国はいつまでもその問題を抱えているように思います。これは資本主義経済が悪いのかとも思いますが、経済システムとは違う人間の性のように思われます。貧困者に寄付により手助けしようという取り組みがありますが、それさえも、寄付金の全てが渡されているのだろうかと私などは不信感を抱きます。では第四次産業とは何だろう。学校を卒業してずいぶんたち、不勉強な私には判りませんが推測するとシステム管理ではないかと思います。現金はビットコインなるものが出てきて金融システムを変えつつあります。私は慌況にもまれるのではないのかと思いますが、認知されつつあります。グローバル化という管理しやすいシステム、意識統一、宗教システムなど人間はあらゆるものを使って管理者たらんとしてきたように思います。映画のように今はコンピュータシステムで管理しょうとでもしているかのようです。日本の会社もこのシステムに乗っかろうとしているようです。会社は儲かるために仕方が無いのかも知れませんが、私は好きではありません。個人主義の個の部分を大切にしすぎると訴訟合戦にもなりかねません。かといって全体主義も息苦しいでしょう。草枕ではありませんがとかくこの世は・・。日本は製品技術部門でのシステム管理を目指しているのかと思いますが、今のままでは人は育っていません。世界は新たなシステム作りに向かっているように思います。だれがどこでと、問われても私が勝手に想像しているだけで根拠は有りません。人は濡れ手に粟の儲かるシステムを常に考えるものです。ネズミ講のように。ある意味資本主義経済のように。無から有は作れません。しかし人は地球からタダでもらい物をしています。それを加工販売し生活しています。タダより怖いものはなし、と言うようにタダである今のうちに将来設計をしっかりすることが大切だと思います。そしてタダを供給している地球に優しくすることも大切だと思います。5年先を、いや100年先を、いや少なくとも千年先を考えて見るのもたまには良いものです。それは千年前を思ってみるのと同じ事と思います。