大塚家具に思う

大塚家具は赤字だそうです。親子で社長の椅子を取り合いしたのを記憶しています。経営面で見ると、家具屋さんは在庫を多く抱えて大変だと思います。洋服屋さんも同じ様では無いかと思います。季節が変わる頃に、在庫一斉セールなどと銘打った文句を見ます。家具屋さんが黒字になるという場合はどういう時なのだろうと想像しますと、新築、引っ越し、火事災害などによる家財消失、子供が増えた等が考えらます。要するに住むところが代わった、人が増えた、使い勝手が悪くなった時に換えるものと思います。父親は高級家具を揃え、固定客をもてなすことでブランドイメージを作り上げ、収入を維持しようとしたものと思います。最近は億ションも売れ始め、建物に見合った調度品を揃えようと高級家具も売れていると思います。それらに狙いを絞った経営は日本経済の成長と繋がっています。また田舎の大家族では永く使えるものという意識があり、高くても良いものを求める傾向も有ります。父親の経営戦略は間違いだとは思いませんが、長期を考えなくてはなりません。多少相手任せの感が有ります。それに対して現社長の経営感覚は、若者感覚を取り入れ高級感とは別に色彩感、一体感、手頃感などを重視しようとしているのではないでしょうか。長期戦略の前に現在の住民状況を対象に家具そろえを考えているのでは無いかと思います。数十年先まで保つ家具よりも、数年使えて、手頃な値段のものを、それを買いに来るお客をターゲットにしようとしているのではないでしょうか。他社がそういう設定で商売しているのを取り入れようとしているように思います。面白いのはどちらも赤字のようです。こういう傾向は自動車にも当てはまるように思います。数百万円の高級自動車が売れています。銘柄で売れているもの、快適に乗れる車、ステータスとして、など父親の経営戦略に似たものが有ります。一方色彩的なもの、増えた家族のため、手頃感など、ファミリー車としては、現社長の戦略かと思います。どちらが良い悪いということはありません。今自動車は買うところから借りるような形態に変わりつつ有ります。そのシステムに多少問題は有りますが、車が収入に対してやはり高いことが原因のように私には思えます。車自体に対してもそうですが、維持費に対してのほうが考えさせられます。任意保険、車検、税金、駐車料など収入の少ない若者には購入代金以上の負担に感じられるのでは無いでしょうか。家具の場合引っ越しに際して捨てる事が多くあります。リースも考えて見るのも良いかと思います。自分の生活スタイルにあった家具を揃えるのが適当と思います。ニーズの多様化に伴い商売が難しくなりつつあります。多様化が少ない高級感を選び戦略を練るのか、多様化を率先して作り出すのか、迷うところです。私は安いものしか買えませんが、それにしても最近の車でいえば不必要な所があると思います。昔は後から改造なりを楽しむ余地があったように思います。今は忖度よろしく先に付けてしまっている様に思います。やり過ぎ感があるのは私だけでしょうか。もっとシンプルに車を造って欲しいと時々思います。デフレ脱却というのはだんだん色あせてきているようです。需要と供給が重なったところに値段は落ち着くようです。インフレ政策を模索して、需要を喚起しようとしていますが、私は日本の場合供給側が全ての価格で対応してしまっているのでは無いかと思います。百円ショップから高級品まで揃っているところで需要を喚起しても、それぞれの段階で供給は落ち着いているのでは無いのかと思います。欠乏感を生むほうが、野菜の高値のようにインフレには良いように思います。家具は家に合うように買うのが一般的と思います。高級マンションには高級感を、新築住宅には住居一体感を、単身住宅には手軽感、それぞれ差別戦略を練るべきだと思います。人間差別は問題がありますが、経営では常に用いられており、社会構造では必要悪かも知れません。赤字を黒字にするには?。わかりません。店舗ごとに差別化を図るのが手っ取り早いと思います。一度高級品に触れると何かしらの欠乏感が生まれるものです。そこを長期視野に入れる事も大事だと思います。難しい商売について勝手に想像しました。