NHKの番組を見て2

先日NHKの番組を見ているとオムライスがどうやって生まれたかを放送していました。ちょっと泣けるいい話でした。概略を書きますと、まだ洋食屋が少ない頃、ある人が洋食屋での食事を楽しみに通って来ていました。ただその人は胃が弱く、また高い料理はたのめず、毎回注文するのはオムレツとライスでした。店の主人は、注文に対して同じ料理を出すことを気の毒に思っていました。何かこの人のために出来る料理はないものか、と思案しました。工夫をかさねできあがった物がオムライスでした。その人に大変喜ばれました。必要は発明の母と言う言葉がありますが、必要だけでは発明は成功しないと思います。必要プラス思い、が有って何事かなせるのでは無いかと思います。日本製品は戦後粗悪品が多くありました。外国では日本製品は安い悪いのように思われていた時代が有りました。どこか中国製品を思い浮かべます。その悪い製品時代を良い製品に変えようと戦後の企業は必死に努力したものと思います。今は日本製品は優秀になっています。その日本製品の品質を揺るがす様なことが昨今立て続けに起きています。先人達が必死になって築き上げてきた日本製品のブランドイメージが大きく崩れつつあります。何故でしょうか。企業利益優先、人員不足、企業モラルの低下、等が有りますが、私は他人に対する思いやりの精神が欠如してきているのでは無いのか、と思います。製品をごまかしたら他人様に迷惑がかかる、という想いが無くなってきているのでは無いでしょうか。同じ思いでも、数字をごまかしてこうすればお客様は喜び、私達もハッピーだ位に思っていないだろうか。日本は資源が有りません。ですから人が資源になります。人が生み出す物が資源です。その生み出した物をごまかすことは、人をごまかすことになります。心をごまかし続ければいつしか、人でなし、になります。色々な製品が発明されています。日本は素晴らしい製品を発明、製造してきていると思いますが、そこに他人に対する思いやりが無ければ無用の長物になりかねません。津波発生予報ブイは素晴らしい製品かも知れませんが、インドネシアにとっては無用の長物でしか有りません。その後の運用までを考えてあげるべきです。そのような製品を発展途上国に提供してはいないことを祈ります。別な番組ですが、秋田のアイスクリーム屋さんが発展途上国で活躍しています。道路ぎわでアイスクリームを売るシステムです。商売の元手がいらず、子供に喜ばれ、女性でも手軽に稼げるシステムです。ご主人を亡くした女性の方が子供を育てるのに選んだ仕事です。日本のNGOの方が紹介して、アイスクリーム屋さん機械メーカーが協力し、実を結んだようです。日本の海外協力は大きなお金が動きます。しかしお金をかければその国の人が喜ぶとは限りません。思いやりを持って接してこそ大切な関係が生まれるものと思います。先人達のものづくりをもう一度考えてみましょう。