感染症専門家に思う

感染症対策専門家の基本的な考え方はどういうものだろう。TVである専門家が話していたことを考えてみると、1)外出自粛要請により感染を抑える。2)クラスター対策。3)PCR検査は積極的にやっても意味が無い。4)政府の政策に沿った対応。1)若者を中心とした感染拡大、夜の街での飲食、団体での会食による感染拡大を抑えるべく自粛要請を行う。経済活動の優先順位を上げた時点で、これらの行動が意味するものを理解していると思っていたが、そうでもなかったようだ。2)クラスターが散発している県、病院、飲食店はモグラ叩きをやればそれなりに封じ込めることができるだろうが、県全体に広がりつつある状態では別の対策を考えるべきだと思います。3)PCR検査は、検査当日の陽性陰性状態を見るものであって、その後の状態を示すものではなく、無症状の人に積極的に取り組んでも意味が無い。感染者との濃厚接触者を優先して検査を実施すべきだ。恐らく専門家にはこの考えが根本にあって、住民のPCR検査を積極的に取り組む活動に否定的な見方を示しているものと思われます。いまだに濃厚接触者と認められない人は、PCR検査を申し込んでも受けられません。またPCR検査自体の精度に疑問を持っているようです。精度の数値にこだわりがあるようです。論文の数字は信用しますが、現場の数字は参考資料程度らしい。4)専門家の立場から政府にいろいろ提言を行いますが、政府が何を実行するかは別問題。専門家からの意見は会議で述べられているようですが、まとまりがないように感じます。そのまとまりのなさを政府側に付け込まれ、まず経済優先ありきから感染症対策が練られてはいないだろうか。ところで、専門家委員会と言えば、私は原子力規制委員会を思います。東日本大震災を踏まえて専門家からの真摯な意見を述べ、確固とした数値目標を作りその基準を厳格に当てはめて提言を行っているように思います。それは将来を見込んでこうあるべきだ、と現時点で思うところを守っているように思います。原子力発電に関わる色々な不正、曖昧な基準値を毅然とした態度で行っているように思えます。発電所側にとっては厳しいものでしょうが、粛々と行ってほしいものです。中国のダムのように決壊を恐れるような基準値で作って欲しくはありません。果たしてコロナ感染症対策委員会は毅然とした態度の基準値を持っているだろうか。東日本大震災以前の政府、企業に寄り添う基準値ではないだろうか。あまりにも自分基準ではないだろうか。第一波の終息に満足するあまり驕りはないだろうか。科学的な検証を第三者的な立場からみられているだろうか。科学者は事件の検証作業に当たるべきで、事件の当事者になってはいけません。そのことまで考えだすと全ての基準値が曖昧模糊となり、支離滅裂な論理展開になってしまいます。コロナ大臣が意見の一貫性が無くなってきています。厚生労働大臣がいきなり訳の分からない緊急事態宣言を言い始めました。その前にする事があるでしょう。安倍総理大臣も疲れているようです。安倍総理大統領制的な政治キャビネット事務局を作りたかったのかも知れません。議員とは別に、政策立案集団による行政執行、国会運営、など。専門家と称される人たちを集めて政策を立案し各大臣に実行させていく。アメリカの専門家は立案と実行力がありますが、安倍さんの専門家は民間では全く通用しない専門家のようです。コロナ対応に関しては初めから対応がまずいようです。学校の一斉休校、巨額のマスク、学校の入学時期問題、10万円支給、マイナンバー制度、補償金の手続き、支給の遅れ、全国一斉の緊急事態宣言、GO TO~。やったことすべてが裏目に出て、全てが空振り、問題を露呈しただけです。そして悪いことに誰も責任を感じていません。一人安倍さんが責任を感じて、体調を崩しているようです。コロナ対策専門家の皆さんも、安倍総理大臣の足を引っ張らないように願います。