米朝会談に思う

米朝会談をどう見ていますか。私は互いの首脳の国際舞台初お目見えのような感じを持ちました。金委員長は良くやったと思います。迅速な核廃棄では無く、様子を見ながら廃棄に着手する、国際社会からの制裁をなし崩しにできる、韓国での軍事演習を止めさせる、米国と渡り合った、など。表向き手に入れたものは多かったと思います。初めから米国から何か実質的なものを手に入れようとしたわけでは無いので、会談は成功したものと思います。陰の援助者である中国から堂々と輸出入が出来る道も作ったことは大きく、中国にしても自分の権益が守られ、北朝鮮に進出する道が出来たこと、飛行機一台ですむなら安い買い物だと思ったことでは無いでしょうか。体制保証はキム体制保証で無いことを金委員長は分かっているのだろうか。米国はもとより中国も望んではいないことに気を付けるべきです。一つの中国を標榜する中国が二つの朝鮮を容認するはずがありません。一つの朝鮮にするはずだと私は思います。そうなることが朝鮮半島の民族の願いならば良い悪いは別にして、自国民の手で行ってもらいたいと思います。トランプ大統領は相変わらずのワンマンのようです。自分が仕掛けたブラフに満足してしまったのか、何も無い。元々何かが大きく変わるはずもないのだが、アメリカというネームを落としてしまったように思います。今回だけで無く前からですが。G7サミットで自分が主役になれないと分かったら、さっさっと離れてしまった。政治感覚は他の首脳に比べればやはり見劣りするものがあるように思います。経済感覚で韓国との軍事演習をやめる、としたものだろうか。確かに莫大な費用を無駄に使う必要は無い。それとも新たな火種のために取っておこうと言うことでしょうか。どちらにしろ北朝鮮問題でかかる費用は日本と韓国持ちになりそうです。韓国は北朝鮮の工業団地での産業を復活させられます。低迷する韓国経済を持ち直すことが出来るかも知れません。少しずつ交流が盛んになり互いが豊かになればよいと思います。日本はどうでしょうか。拉致問題の解決が見えない限り援助しないつもりでしょうか。金委員長がしたたかな場合、国際情勢を味方に付けた場合、日本に冷ややかな目が向けられることを考えておくべきだと思います。まさかそういう事はない、などと高をくくるのは、今度の会談を思ってみるべきです。金正恩トランプ大統領が誕生したときに、話し合いがあると予想できた人はいなかっただろうし、核弾道ミサイルのあと実際会談が行われると思った人も少なかっただろうと思います。北朝鮮がなぜアメリカにちょっかいを出したのか、アメリカは何故どうでも良いアジアに出て行ったのか、冷静に考える必要が有ります。私は北朝鮮との交渉のために領事館をもうけるべきだと思います。交渉では北朝鮮政府のほうが一枚上手のようにも感じます。外交だけで考えると安倍さんは優秀な首相です。もし他の人に代わったらどの方向に向かうか迷うでしょう。心配なのは北朝鮮内部で反乱が起こることです。今までの敵視政策をどう融和政策に転換するか見ものです。日本にはしたたかさを求めます。潔さも大事ですが国際社会では粘り強さが評価基準の場合もあります。日朝間の直接対話の予定を組んでおくべきです。ある意味拉致問題さえ解決できれば日朝間に大きな問題は有りません。それが大きな問題ではありますが、当事国の問題です。謝る謝らないの解決では無く玉虫色の解決になるでしょうが、一刻も早く解決を望みます。トランプ大統領のようなものではなく、実質が伴う解決を願います。ここ数週間のトランプ大統領の行動に疑問符をもった首脳は多かったと思います。日本はこれからどうするのでしょうか。任期まで我慢する日々が続きそうです。朝鮮半島は今まで以上に緊張しそうです。ある意味こうなることを期待する輩がいるのかな、と勘ぐりたくなります。第二の朝鮮戦争にならないようにと思います。