米国と北朝鮮の会談に思う

北朝鮮と米国との会談が不調になりました。特に北朝鮮の思惑が外れたことの方が大きいように思います。トランプ大統領はもう二度と会うことが無いのでは無いでしょうか。話し合いはあっても首脳会談は望めそうにもありません。北朝鮮は手ぶらで帰っても大丈夫でしょうか。国民にどう話すつもりでしょうか。そもそも金正恩は会談の決定権を持っていたのだろうか。事務方の交渉状況をそのまま鵜呑みにして、トランプ大統領に会い、強気の態度にでたりしなかたっただろうか。トランプ大統領流の交渉術についてこれなかったのではないでしょうか。そうした中、この交渉には金正恩には決定する力が無いと判断されたのでは無いのかと思います。確かに北朝鮮内部では権力を持っているように扱われますが、実際の権力は別の所にあるように思います。日本のお殿様は頭主ですが実務は家老のような関係かな、などと思ってしまいます。では家老は誰でしょう。米国との直接会談に臨んだ時、加わっていなかったものに軍部出身のものが居なかったのも少し奇異に思いました。金正恩の側近事務方だけのように思います。金正日は軍部の把握を第一に思っていました。金正恩はどう思っているでしょうか。少しキム身内と軍部との対立軸があるのでは無いでしょうか。手ぶらで帰って大丈夫でしょうか。帰りに中国にどう報告するつもりでしょうか。鉄道代をどう踏み倒すのでしょうか。海外では金正恩体制を打倒する組織が声明を出しました。北朝鮮の独裁体制にも陰りが見えて来ているようです。一番残念に思っている国は中国かも知れません。一部でも制裁解除になれば後はなし崩し的に貿易を始められるのに、これでは何も出来ません。習近平が帰り道に出迎えるかどうか見ものです。ところでトランプ大統領は何処まで本気で交渉をするつもりだったのでしょう。国内ではロシア疑惑が取りざたされ、心はベトナムでは無く米国にあったようにさえ思われます。そんな中金正恩のような若者にかかずらわっている暇はない、とでも思ったのでは無いでしょうか。日本のTV番組でもある程度の合意を見込んでの話し合いが行われるものと、知識人が言っていました。それが全く予想に反して何の合意も無く、トランプ大統領は帰ってしまいました。そういう予想をだれもしていなかったようです。予想をしていたとすれば、北朝鮮の軍部、米国の上層部、位ではないのかなぁ。安倍さんも入るかも知れません。北朝鮮、韓国、中国は思惑が全くはずれてしまいました。今後の東アジア情勢は混沌としてきています。安倍さんが拉致問題は今度は日本が直接北朝鮮と向き合う必要があります、と言ったのは示唆的に感じました。