関西国際空港の問題に思う

関西国際空港が水浸しになりました。私は他人事ですが気になります。なぜ2メートルの高潮で機能が麻痺してしまったのか。確かに猛烈な台風では有りましたが、それで水浸しになるとは信じられません。関西の人には申し訳ありませんが、地震被害が起きた割には自然災害に対する認識が甘いのでは無いでしょうか。何故なら東海近畿四国地方には地震が起きる可能性がかなり高いと言われています。その地震が起きたら恐らく津波は2メートルではすまないでしょう。それなのに今回たかだか2メートルで空港の脆さを露呈してしまいました。どういう設計基準の下空港を造ったのか分かりません。高層建築物の常識では地下に機械類を据え付けるのが常識かも知れませんが、地盤沈下の可能性が有り、浸水の可能性もある地下になぜ設置したのでしょう。北海道の発電所のように設計上問題が無く、各種法律的にも妥当な判断が働き、実際の運用などは後から考えるものとしたのでは無いでしょうか。頭でっかちの設計上の問題のように思われます。これで関西国際空港地震の時には役に立たない空港になりました。緊急避難脱出は勿論、避難物資の受け取りにも使えません。海に浮かぶ干潟に成るのでは無いでしょうか。空港を造るときどれ程の使用期間を想定していたのでしょうか。空港を造るときすでに地震が起きる確率は発表されていました。それなのに今回この有様は私には分からない事ばかりです。TVなどでは復旧作業が進みつつあることが報道されていますが、そう簡単に手放しで喜ぶことが出来るでしょうか。100年安心の、等の言葉がありますが、何年安心の空港でしょうか。日本を訪れる外国の方は100年以上たった物、文化、自然を見に来られるものと思います。さて、近ごろのものに100年以上長く続くものがあるのでしょうか。よくて2-30年のものばかりのように思います。後世に残すような品物、想いがあるのでしょうか。復旧して良かった良かったばかりでは無く、反省の方がより重要です。何か取り返しの付かない間違いが侵攻しているように思います。自分第一に考え、他人は自分に関係することのみ考え、それ以上のことは我関せず、のような見方ばかりが横行しているように感じられます。間違いは成功への糧では無く、将来へのマイナスでしか無く、そこから得られるのは知恵では無く、足の引っ張り合い、批判材料でしかないように思います。私は北海道の発電所の問題、関西国際空港の問題を次に繋がる糧として欲しいと思います。設計に生かす知恵として欲しいと思います。原子力発電所が40年持てば良いなどと思って造ったのでは無いことを祈ります。