台風被害復旧作業に思う

台風被害は深刻です。大規模停電で大変でしたでしょう。風の影響で塩害が起きています。また木々が折れたりして電線が切れたり、ショートしたりしました。ところで、これは当然の結果だと思いますか。台風だから仕方が無い、と思いますか。復旧に何日もかかって当然と思いますか。私は台風だから復旧にはある程度の日数がかかるのは仕方が無いとしても、掛かりすぎでは無いのかと思います。台風がよくくる沖縄九州地方では停電に関しては、それ程の日数はかかりません。なぜ静岡では数週間もかかってしまったのでしょうか。日本人は我慢強いと思います。文句を言っている人の報道、損害賠償などの話は聞きません。恐らく自然災害だから仕方が無いと思っているものと思います。本当に自然災害だけでしょうか。人的な問題は無かったのでしょうか。他の地方と比べてみるに、やはり何かあるのでは無いのか、などと思ってみたりもします。大企業は現場職員を極力減らし、システムの一元管理で会社運営を図ろうとしがちです。停電復旧に現場職員が不足していたのでは無いでしょうか。現場作業に不慣れな者ばかり居たのでは無いでしょうか。一元管理ばかりをめざし、安全が確認できた場所から復旧できる体制がおろそかになってはいなかったでしょうか。各地域の電柱には漏電遮断機が取り付けられていると思いますが、一部ずつでも復旧できなかったのでしょうか。勝手に想像しますに、現場作業員の人数が足りない、経験不足、ベテラン社員不足、一元管理で、決断できる社員不足、全てが完全に確認できるまで決定が出来ない体質になっていないだろうか。自分達が想像できるシステム作りはしてきたが、今までの経験値を入れていない設計作りになっていないだろうか。電力会社は復旧に大変努力したものと思いますが、常日ごろから施設維持管理に重きを置いていただろうか。この前東南アジアで地震がありました。津波もありました。死亡者が2000人を越えています。沖合には日本からの津波予報ブイなるものが有ったそうですが、手入れをしていなくて機能しなかったようです。どんなに良い器機を導入しても、それをしっかり維持管理しなくては何もなりません。その為には人の育成が必要です。今想像できるシステムは出来ても、予測不可能な事には人の経験値、想像力が必要だと思います。大企業は機械ばかりに頼りすぎてはいないでしょうか。監理者ばかりを育てていないでしょうか。そしてそちらの方面ばかりに企業経営を向かわせていないでしょうか。そういう企業が、小さな積み重ねで作り上げる製品をとっととやめて、システム管理会社を目指しているように思います。私は大企業は傲りが見られるように思います。日本の物作り、こだわりの、思いやりの精神が大企業には失われていると思います。東京の電車が止まりました。動いているところもありました。各電車会社の判断ですから一概に言えませんが、周知徹底が成されていませんでした。利用者各人に知らせるという思いやりの精神に欠け、どうやったら知らせられるかというこだわりも無かったようです。運休しなかったところは、突然止めたらお客に迷惑が掛かると思ったのだろうか。そう思いたい。止めたところは、電車を動かすリスクと止めたときのリスクを天秤に掛けはしなかっただろうか。自分のリスクのみを考え、他人の困難を少しでも考慮に入れただろうか。色々思われますが、キッチリ審議されるものと期待します。